不思議な物

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2003/12/22 静電気の季節
 久しぶりに、静電誘導発電機の1号機を動かしてみましたが、夏よりも放電が強くなっていました。私は雪国に住んでいますので、今の季節は、雨、または、雪ばかりで天気が良くありません。それでも、夏より静電気の実験に適しているようです。

 蛇口から流れる水は電気を通すのか
 水は電気を通すので、流れる水も電気を通すというのは当たり前です。しかし、流れ落ちる水を逆送する電子というのは、釈然としないものを感じていました。そこで実験です。静電誘導発電機2号機を使って、実験してみました。
 まず、発電機にネオン管を繋ぎ、その先に、水に入れる端子を繋ぎます。+、-の端子同士を接触させると、当然、ネオン管は光ります。離すと光は弱くなります。
 端子同士を接触させずに、蛇口から流れる水に入れてみました。ネオン管は強く光りました。
 結論として、蛇口から流れる水は電気を通します。つまり、スパイ映画などにあるシーン、「小便をして感電」「シャワーを浴びて感電」というのは、実際に起こりえます。

 繋がなくても、ネオン管は光る
 ネオン管
 この実験をして、気づいたことですが、ネオン管は、片側の極だけを繋いでも光ります。上図の丸い部分がネオン管ですが、もう一方の極に繋いでいない、この状態でも弱く光るのです。ただし、ネオン管の先に線を繋がないと光りません。(弱いだけかもしれません)
 これは、ネオン管の先の線から電気が漏れ、結果的に、ネオン管部分に電気の流れができるためと思われます。ハミルトンのはずみ車と同様に、片側の極だけで良いというのは、不思議なものです。
 とはいえ、世の中、身近なものにも、この原理は利用されているようです。

 あとがき
 上記の実験をふまえ、新しい静電誘導発電機3号機を構想中です。ヒントは、「髭剃り」です。(笑)

2003/12/15 ハミルトンのはずみ車
ハミルトンのはずみ車
 「ハミルトンのはずみ車」です。写真をクリックすると、写真が拡大表示されます。
 針金の先端部分に、コロナ放電が発生し、その影響で回転するそうです。

 構造
 写真のものは、こちらのページを参考に作りました。
 シャーペンの先端に、画鋲をセロハンテープで貼り付け、画鋲には、電線を繋いで、イオンクラフトに使った電源に繋いでいます。
 画鋲の上に載せているのは、方位磁石の針です。針には、家電製品を買ったときにACコードをまとめるのに使ってある針金を巻いています。先端部は、1mmほど、皮膜を剥ぎ、線がむき出しになるようにしています。また、方位磁石の針と接する部分も一部、皮膜を剥いでいますので、電気的に、画鋲から針金まで電気が通っています。

 動かす
 電気を入れると、回転します。思ったより、回転は速いです。
 静電誘導発電機や、高電圧発生装置でも、実験しましたが、こちらでは、回転しませんでした。

 原理?
 「ハミルトンのはずみ車」は、片方の極を繋いだだけで動きます。一般的な電気製品は、プラスとマイナスを繋がないと動きませんが、これは、どちらか一方だけで良いのです。
 針金の先端部では、コロナ放電が発生し、その影響で、推進力が発生するそうです。
 コロナ放電は、静電誘導発電機を使っても発生するのですが、私の製作した物は、まだ、そこまでの出力を得られていません。A.D.ムーアの製作した発電機では、コロナが発生するそうですから、そちらを使えば、はずみ車を回転させることができるかもしれません。

 イオンクラフト?
 ハミルトンのはずみ車では、針金の先端部分に推進力が発生します。では、イオンクラフトの針金の先端部分でも推進力が発生するのではないでしょうか。リフタータイプでは、針金の先端部はありませんが、針金(電線)を細くする方が、よく飛ぶことが分かっています。針金の先端を並べたと考えられないでしょうか。そのように考えると、リフタータイプのイオンクラフトの電線の断面形状を飛行機の翼のようにすれば、もっと、よく飛ぶようになるかもしれません。
 真空中でハミルトンのはずみ車が回転するのかわかりませんが、もし、回転するのであれば、リフターが真空中でも飛ぶという話(未確認)も理解できます。

 あとがき
 あいまいな記憶ですが、密封した容器の中に風車を入れ、光を当てるだけで回転する物があったように思います。光が羽に当たると、その部分の空気の活動が活発になり、推進力になるという話だったと思います。世の中には、学校で習ったことのない不思議な現象があるものですね。だからこそ、このコーナーは、「不思議な物」なのですが。(笑)

2003/12/08 水の観察
皿
 アルミ皿に水を入れたものに紙を浮かべ、高電圧発生装置で発電した電気を使って実験してみました。
 写真のアルミ皿には水が入っていて、白く見えるのが紙です。水には、塩を入れましたが、この実験では、たぶん、必要ないと思います。この皿に、一方の極を繋いで、片側を手に持って、紙に近づけます。
 紙の形状や、水への浸かり方により、紙は、手に持った電極に近づいたり離れたりします。

 紙を白鳥のような形にすると、白鳥のくちばしにあたる部分が手に持った電極に近づいてきます。まるで、犬を散歩に連れているような感じ、または、にんじんに釣られて動く馬のようです。(笑)手に持った電極に触れるまで、動きます。
 紙を、葉っぱが水に浮くように浮かべると、紙は、近づきつつも一定の間隔を空けようとします。そのため、電極を紙に触れさせようとすると逃げます。

 理由
 水は電気を通すので、紙にも電気が伝わっています。手に持った電極と、紙の電極は、逆の極性なので、プラスとマイナスが引き合って、触れようとします。
 一方、逃げる現象は、以前の実験でわかるように、水が山のように盛り上がり、山から紙が下ろうとするためと思われます。つまり、紙がサーフィンを楽しんでいるわけです。
 紙の形状を変えると、水に浮かぶ様子が変わってきます。意外な部分が、近づいてくることがあるのが面白いところです。ヨットが風上に走る原理や表面張力などを組み合わせると、予想外の動きをするおもちゃが作れるかもしれません。

 裏話
 この実験は、「ハミルトンのはずみ車」を水の上で実現しようとして、うまく行かなかったために、お茶を濁すために行いました。(笑)
 プラスとマイナスの電気が近づく現象は、アルミ箔を丸めたものを使って、金属のテーブルの上で行っても良いのですが、すぐに、くっつくので面白くありません。水の上に浮かべると、紙は、ゆっくりと近づいてくるので、扱いやすくなります。また、他の材料を浮かべても良いのですが、アルミ箔は、放電するので、止めた方が良いでしょう。
 静電誘導発電機を使う場合は、振動が伝わるので、工夫が必要です。

2003/12/01 炎の観察
 静電誘導発電機により電気を発電し、ろうそくの炎に近づけてみました。
 炎が片側の極に近づこうとして、舌を伸ばしたように変形します。
 また、炎の近くで、放電させると、放電している場所とは、少しずれた場所に向かって、炎の先端が伸びます。

 これにより、発電した電気の極性を知ることができそうです。ただし、炎が近づいた極がプラスであるか、マイナスであるかは、調査中です。
 炎が引き寄せられる原因が、炎は電気的にプラスのため、(記憶違いの場合、申し訳ありません)マイナスの電極に近づくというのであれば、単純なのですが、電界により発生する空気の流れ(イオン風)によるものとなると、複雑です。なぜなら、イオンクラフトの実験でも分かるように、空気の流れは、電気の極性だけでは決まらないからです。

 参考
 炎は、ダイオードのように、片方向にのみ、電気を通しやすい性質があるそうです。炎が電気を通すというのは意外でしたが、片方向のみというのは分かるような気がします。

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