不思議な物

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2004/06/21 放電を曲げる

 コンデンサを接続しない場合の玉ギャップの放電は、くもの糸のように細い放電がまっすぐに伸びます。そこへ、ネオジム磁石を近づけると、放電が曲がるだろうと試しています。
 条件が整って、かなり、はっきりと曲がる様子を見たのですが、その後、再現できません。印象では、5mm程度の放電が、まっすぐな状態から1mmくらい曲がった線になったように見えたのですが、一瞬の油断で、ネオジム磁石が鉄に引き寄せられて飛んでしまったのです。(苦笑)
 磁石に近づけすぎると、放電が磁石経由になってしまいます。また、離れていては、影響が小さくなってしまいます。なかなか良い条件が整わず、苦戦中です。

 あとがき
 この実験は、静電誘導発電機の極性(+、-)を調べるために行っています。電子は、-ですから、磁石により、一定の方向に曲げられるはずです。その様子を見れば、極性が判別できるのではないかと考えているのですが、さて。

 日記を書く目的のひとつに、自分の考えを整理することがあります。今、ふと、思ったのは、平面と玉の間の放電であれば、どうなるのだろうかということです。

 現在、静電気式リニアモーターにも挑戦中です。
2004/06/14 キャリアの間隔

 静電誘導発電機の出力を上げるためには、キャリア(円板に貼り付けたアルミ板)の数を増やせば良いということはわかっています。数を増やすには、キャリアを小さくするか、キャリアの間隔を狭くする必要があります。
 そこで、円板のキャリア部分(円板に貼り付けたアルミ板)の間隔を狭くしても、高電圧が得られるか実験してみました。

キャリアの間隔

 実験
 5/3の実験と同じ方法で比較しました。

 実験0 これまでと同じ状態。間隔は約8mm。
     結果、1分間に28回の放電

 実験1 アルミテープの上に、もう一枚重ねて、すべてのキャリアの間隔を1mmにする。
     結果、放電せず。電気は溜まっている。

 実験2 実験1から、誘導部に電気を溜める部分のキャリアだけを、元の間隔に戻す。つまり、図の突起のある2枚の周りだけを元の8mm間隔に戻した状態。
     結果、放電せず。電気は溜まっている。

 実験結果
 キャリア部分の間隔を狭くすると、高電圧は得られないかもしれない。

 考察
 今回の実験では細かい部分まで観察していなかったのですが、間隔が狭い場合、この間で放電が発生しているのかもしれません。
 キャリアに、一時的に高電圧が誘導されたとしても、間隔が狭いために、隣のキャリアに放電してしまうのではないでしょうか。

 あとがき
 キャリア部分の間隔は、目標とする出力電圧が高い場合、広くしなければならないようです。また、仮説が正しければ、隣のキャリアに放電しない工夫をすれば良いともいえます。あるいは、隣のキャリアに放電する前に出力するという方法も考えられます。他には、複数のキャリアで分散させる。つまり、1万V、5千V、0Vと、隣り合うキャリアの電圧の差は、低く保ちながら、絶対的な電圧は高く維持することができれば、それでも良いかもしれません。
 実は、放電を防ぐために、アルミ板に絶縁皮膜を作ろうと、スプレーを用意しているのですが、スプレーを吹きかけるとアクリルの円板を、その後、使いまわすことができなくなるので、躊躇しています。お金を掛けれないのは辛いところです。
 なぜ、CDの実験を行ったのか。それは、CDなら、いくらでも余っているからです。金をかけずに頭を使う。これが、ポリシーです。(笑)
2004/06/07 アルミ板とアルミテープ

 5/3の実験と、ほぼ同じ実験を行ってみました。今度は、アルミテープと、アルミ板(0.5mm)の比較です。
 前回の実験と異なる点
・円板の厚さが、2mmから、3mmへ変更。(2mmの板が入手できなかったため)
・アルミテープと、アルミ板の比較。
・ダイロッド静電発電機タイプ。

 実験結果
材質 放電した時間(秒) 1分間の放電回数
アルミテープ 0,12,23,34,45,55,65 6
アルミ板 0 1
 アルミテープの場合、10秒に1回の間隔で放電が発生しましたが、アルミ板の場合、1度放電してから、その後は、放電しませんでした。これは、1回目の放電の後、発電しなかったのではなく、放電する条件が整わなかったようです。電気がコンデンサに溜まっていることは確認しています。

 考察
 アルミ板の場合、円板が重くなり、また、ブラシの接触力が強くなることから、回転数が下がっているのではないかと考えられます。
 前回の実験では、アルミテープを重ねたため、その影響があるのではないかと考えていました。 今回の実験では、アルミテープとアルミ板という厳密には材質に違いがありますが、ほぼ、厚さの違いだけを考慮すればよい実験です。同じ条件ではないため、断定はできませんが、この実験からも、静電誘導に厚さは関係なさそうであるといえます。

 ただし、この実験だけで、このように結論づけるのは、かなり強引なので、だいたいの方向性を示したと言っておきましょう。(笑)

 あとがき
 静電誘導発電機の影響でしょうか。近くに置いている観葉植物のトラの尾が、2鉢とも枯れ続けています。昨年は、冬の寒さで弱ったものの、春になり元気になったのですが、今年は、未だに枯れ続けています。たぶん、関係ないとは思いますが、少々、不安です。
 科学実験に使っているモーターやアクリル板などの入手方法や、関連する商品についての情報をまとめたホームページを作りました。興味のある方は、どうぞ。不思議な物ショップ
2004/05/31 CDの利用

 静電誘導発電機のアクリルの円板の代わりに、CDを使ってみました。
CD

 動機
 静電誘導発電機では、アクリルの円板の上に、アルミの板を貼り付けています。アクリルの円板の厚さが薄くなるほど、電圧が高くなることは分かっているのですが、アクリルの剛性の限界があるため、厚さ2mmが限界でした。これ以下の厚さになると、回転により円板に歪ができて、ブラシとの接触が悪くなったり、余計な部分に接触して回転数が落ちてしまいます。円板の材料をアクリルから、ポリカーボネートに変えると剛性が増すため、板を薄くできると考えました。しかし、問題は、ポリカーボネートは、入手が難しく、加工が難しい材料であることです。手ごろなものがないかと探したとき、CDがあったので、使ってみることにしました。

 製作
 CDに20度の角度で線を引き、その線に沿って彫刻刀で溝を作りました。これで、残った部分がアルミの板と同じ役割をします。
 CDの穴の部分には、模型で使われるプーリを瞬間接着剤で貼り付けました。

 発電機に取り付けたとき問題が発生しました。回転させると、円板がぶれます。軸と円板の取り付け精度が悪く、直角になっていないのが原因です。この問題は、アクリルの円板でも発生し、前から悩んでいる問題です。軸と円板の取り付け精度を良くする方法を考えなければならないようです。

 あとがき
 CDを使うというアイデアは前から持っていたのですが、CDの直径がこれまでの円板の大きさより小さくなることと、CDの中心の穴が大きく発電機に取り付ける方法が思いつかなかったため、なかなか実現しませんでした。
 また、CDに溝を掘って、キャリア部分(円板に貼り付けたアルミ板。CDでは、アルミ素材の部分)を作ったとき、隣り合うキャリア部分が近すぎて、放電してしまうのではないかと考えていたこともあります。つまり、この実験を行えたとしても、予想では発電しないと思っているのですが、意外な発見を期待しています。でも、いつ実験できるのだろう。(笑)
2004/05/24 サイホンの原理

 科学手品の種明かしです。
入れる前入れているところ入れ終わった
 左のペットボトルは、2重構造になっていて、上の部分には、あらかじめ、水が入っています。そこに、水を注ぐと、一定の量になったとき、最初にあった水を含めて、ほとんどの水が下に流れ落ちます。
動画(water.wmv 1.3MB)

 作り方
 用意するのは、500mlタイプのペットボトルと、曲がるストローです。
ペットボトルとストロー
 ペットボトルを適当な場所で、2つに切ります。
ペットボトルを切る
 キャップにストローが通る穴を開け、ストローを通します。写真のようにストローを曲げて固定します。ストローを通した穴から水が漏れないように接着剤などで封をします。写真では分かりにくいのですが、キャップの左側がペットボトルの本体になります。水が流れ落ちるのは右側です。
キャップに穴を開ける
 キャップをペットボトルにつけて、2つを最初の写真のように重ねて完成です。

 サイホンの原理
 下の図で、
Aの場合は、水がストローの上まで、きていないので、水は流れません。
Bの状態になり、水が、ストローの上までくると、容器に穴が開いたのと同じことになるため、水が流れ出します。
Cの状態は、水が一度、一定の高さに吸い上げられ、そこから流れ落ちていきます。これが、サイホンの原理です。
サイホンの原理

2004/05/17 科学手品

 右のペットボトルに、液体が入っています。それを左のペットボトルに移すと、元の量より増えています。なぜ?
入れる前入れているところ入れ終わった
 もちろん、写真の青い部分に仕掛けがあります。ヒントは、先週の日記です。

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