不思議な物

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2004/08/23 CDの利用3

隣り合うアルミ板の間隔が、1mmと、3mm、5mmになるように、CDを削り、比較しました。
写真の手前が3mmのもので、発電機に取り付けてあるのが、1mmのものです。
CDの利用

 結果
 3mmが一番電圧が高く、5mm、1mmの順に電圧が低くなるという結果になりました。ただし、3mmと5mmの差は、誤差の範囲にも思えます。

 考察
 この結果から、高電圧を得ようとすれば、アルミ板同士の間隔を広くしなければならないということが分かりました。おそらく、間隔が狭いと、隣のアルミ板に放電してしまうと考えられます。
 また、間隔を広げると、アルミの面積が減るので、その影響で、5mmでは電圧が上がらないのかもしれません。

 あとがき
 次の発電機では、玉ギャップで、1cm以上の放電を考えています。そうなると、間隔は、1cmぐらいとる必要があるかもしれないと思っています。
 また、現在、当初の予定を変更して、オリジナルの発電原理を持つ発電機ではなく、ウィムスハースト静電発電機を製作しています。ウィムスハースト静電発電機の発電能力を目で見てみたかったからです。目標、球ギャップの放電1cm以上。
2004/08/16 CDの利用2

以前、CDを使って静電誘導発電機を作ろうとしましたが、CDの固定が、うまくいかず、失敗しました。今回、MODELAを使って、固定する部品を作り、それを使うことで、成功しました。
CDの利用
 写真の上の方には、発電機が写っていて、CDが取り付けられているのが分かると思います。下の方には別のCDが写っていますが、これは、取り替えて実験するためのものです。

 動かしてみる
 CDを使っても、しっかり、発電できました。CDのアルミ層を使うため、構造上、オリジナルタイプの接続ができません。そのため、ダイロッドタイプの接続により、実験しました。
 玉ギャップで見たところ、約3mmほど間隔での放電が確認できました。

 考察
 CDに傷を付けて、キャリア部分を作ったのですが、隣合うキャリアの隙間は、2~3mm程度です。それに対して、玉ギャップの放電間隔も、2~3mm程度です。キャリアの間隔より、玉ギャップの間隔が広くなることがあるのかという問題は、重要です。仮に、玉ギャップの間隔が広くなることがあるならば、逆に言えば、キャリアの隙間は狭くしても、同じように発電できることになります。キャリアの隙間を狭くできれば、効率の良い発電機が製作できるはずです。以前、この問題に取り組んでみましたが、このあたりは、もう一度、実験してみたいと思っています。
2004/08/09 ケルビン静電発電機2

 ケルビン静電発電機で、発電できました。
ケルビン静電発電機の完成品

 用意したもの
・100円ショップで購入したMD収納箱
・銅線(太さ1mm程度)
・適当な水を溜める容器(加工するので、穴を空けられる材質のもの、絶縁材料の方が良い)
・水漏れ防止シール(接着面から水が漏れないようにするもの。場合によっては不要)
・空き缶2個
・発泡スチロール
・直径3mm、穴径2mmのアルミパイプ
・樹脂製の棒(10mm×10mm、長さ適当)

 組み立て
・MDの収納箱を写真のように組み立て、各部材を置けるようにしました。
・発泡スチロール(私が用意したのは、惣菜が入っていたもの)を適当な大きさに切り、絶縁のために、容器と空き缶の下に置きました。
・アルミパイプを写真のように曲げました。
ストローの加工5
・上の容器に穴を空けてアルミパイプを通し、固定しました。私の場合、容器の材質が、やや厚めの柔らかい、ポリエチレンのような材質だったので、差し込むだけで固定できましたが、場合によっては、水漏れ防止シールで固定すると良いでしょう。
・樹脂製の棒を切り、収納箱に接着剤で貼り付けました。
・銅線を曲げて、コイル状にし、樹脂製の棒に巻きつけて、装置に取り付けました。
・空き缶とコイルを電線で繋ぎました。

 前回との違いは、アルミパイプの形状です。ノズルを上に向けていたのを下にしました。
 また、コイルの取り付けは、前回は、ケースに直接取り付けていましたが、今回は、樹脂製の棒に巻きつけることで、絶縁効果を高めています。

 注意点
・水が流れ落ちる速さは、連なって落ちる量から水滴になるぎりぎりのところが、コイルの部分にくるくらいが、良さそうです。
 蛇口から、水を細く出すと、蛇口付近は水が繋がっていますが、洗面に落ちる付近では、水滴になり、ばらばらになっているのを見たことがあると思います。コイルの位置で、水がばらばらになるように調整すると良いように思います。
・コイルは、ノズルの位置より、下にしました。この位置関係は調整してみてください。
・つまようじを使って調整。
 私は、つまようじを使って、流れる水の量を調整しようとしました。写真のように、容器のアルミパイプの部分に、つまようじを差し込むと、水の量を減らすことができます。実際には、流れないほどに少なくするか、普通に流すかぐらいの調整しかできませんでしたが、案外、役に立ちます。
 管に空気が入ると、流れなくなることがあります。このとき、つまようじを差し込んで、空気の泡をつぶして、引き抜くと流れ出します。
つまようじ
・水の流れる量は、容器に入れる水の高さで調整しました。
・アルミパイプは、ゆっくりと慎重に曲げないと折れてしまいます。穴が空く程度であれば、水漏れ防止シールで穴を塞いでも良いと思います。
・銅線のコイルが水に濡れないように、コイル内側にペットボトルから切り取った切れ端を筒状にして入れていますが、効果は不明です。

 観察
 箔検電器を使って様子を見たところ、アルミ箔が開いていき、発電していることを確認できました。
 次に、ネオン管を繋ぎ、光る様子を確認しました。ネオン管を繋ぐ場合は、ネオン管の片側は隙間を空けておかないと、電気が十分に溜まる前に電気が流れてしまい、観察しにくいと思います。

・発電する様子を撮影したものの、ネオン管の明るさが足りず、光る様子を撮影できませんでした。
・電気が溜まってくると、水滴が空き缶の口に落ちずに逸れていくようです。コイルに引き寄せられるためか、空き缶と反発するために起きると思われます。

 あとがき
 水が流れることにより、発電できるなんて、不思議ですね。
2004/08/02 ケルビン静電発電機1

 ケルビン発電機を製作しました。下の写真は、製作途中のもので、発電できなかった装置です。これをベースに工夫を重ねていきました。クリックすると拡大写真を見られます。
ケルビン静電発電機の試作品

 原理
ケルビン静電発電機の原理

 ケルビン静電発電機の原理は、次のようなものです。
上の容器には、水が入っていて、2つの管を通って流れ落ちます。このとき、水は、水滴になって落ちるようにして、連なって流れ落ちることがないようになっています。
ノズルから落ちた水滴は、下にある導電性の容器に落ちて溜まります。
管の端にある茶色の部分は、コイル状になった電線で、これは、水にも管にも触れず、ノズル部分を取り囲むように取り付けられています。電線は、隣の容器に繋がっています。

装置では、わずかですが電荷の偏りがあります。左のコイル部分が+に帯電しているとすると、そこを落ちる水滴は、ノズル部分で-となり、落ちていきます。
-に帯電した水滴が溜まりますから、左下の容器には、-が溜まります。
左下の容器と右のコイルは、電気的に繋がっているため、右のコイルは、-となります。
右のコイル部分を落ちる水滴は、+となって落ちていきます。
右下の容器には、+が溜まり、電気的に繋がっている左上のコイルには、最初より、強く+に帯電します。
この繰り返しにより、電気が蓄えられていきます。

 用意したもの
・100円ショップで購入したMD収納箱
・銅線(太さ1mm程度)
・適当な水を溜める容器(加工するので、穴を空けられる材質のもの、絶縁材料の方が良い)
・水漏れ防止シール(接着面から水が漏れないようにするもの。場合によっては不要)
・空き缶2個
・ストロー(結果的には使わなかった)
・発泡スチロール
・直径3mm、穴径2mmのアルミパイプ

 組み立て
私の試行錯誤を、そのまま記述していきます。そのため、このままでは、発電できませんので注意してください。(笑)
・MDの収納箱を写真のように組み立て、各部材を置けるようにしました。
・発泡スチロール(私が用意したのは、惣菜が入っていたもの)を適当な大きさに切り、絶縁のために、容器と空き缶の下に置きました。
・ストローの先、写真の赤い線の部分に切り込みを入れて、三角部分を切り取りました。
・ストローの先を丸めて、ノズルを作りました。これにより、水が少しずつ落ちるはずと考えました。(実際には、難しいです)
ストローの加工1  ストローの加工2
・上の容器に穴を空けてストローを通し、水漏れ防止シールで固定しました。
・曲がるストローを使ったので、コイル部分で曲げました。
・銅線を曲げて、コイル状にし、装置に取り付けました。
・空き缶とコイルを電線で繋ぎました。

 ノズルの工夫1
実験したところ、うまくいきません。
ストローの先から流れ落ちる水は、水滴に分かれてくれません。これでは、原理から考えても発電するはずがありません。

ストローの先を尖らせることをやめ、ストローの先に、ナイロンたわしをちぎって、入れてみました。これで、水が流れにくくなり、水がポトリポトリと落ちるようになりました。
ストローの加工3
しかし、すぐに問題がわかりました。一度、水が流れた後、ストローに空気が入ると、水が流れなくなってしまうのです。コップに水があふれるくらいに入れて、はがきで蓋をした後、ひっくり返しても、水がこぼれないのと同じで、ストローの先に栓をした状態になってしまいます。これでは、実験を繰り返すのに不便です。

ストローを、アルミパイプに変更し、水が、噴水のように湧き出るように上に曲げてみました。管が細くなった分、水の量が減り、水滴に分かれやすくなりました。しかし、これだけでは、水が一定の場所に落ちないため、ストローに切り込みを入れ、アルミパイプに取り付けました。これにより、水はアルミパイプから湧き出たあと、ストローに一度溜まり、ポトリポトリと落ちるようになりました。
このアイデアは、点滴からヒントを得ました。ストローの先に水が溜まり、一定の量が溜まると水の重さで落ちていくため、常に一定量の水滴を落とすことができるのです。
ストローの加工4  クリックすると拡大されます

 結果1
水は、ポトリポトリと落ちて良い感じに思えたのですが、うまく発電しません。
気温35度を超える季節が悪いのでしょうか。
水滴を落とすノズルの材質の問題。あるいは、コイルの大きさや位置に問題があるのでしょうか。
いろいろ考えたところ、水滴を落とす部分の工夫に問題があるように思いました。水滴を落とす部分では、ストローの先に水が溜まり、その上に空気の層ができています。電気が誘導されるためには、もう一方のノズル部分と電気的なつながりが必要です。(接地でも良いとは思います)この状態では、電気的に繋がっていないのではないかと考えました。

 あとがき
 長くなりましたので、発電を確認できた完成品については、次回、公開します。夏休みの自由工作に良いかもしれませんね。(笑)
2004/07/26 箔検電器

 箔検電器を作ってみました。右の写真が、完成したものです。
箔検電器1  箔検電器2
 材料
・ペットボトル
・アルミホイル(アルミ箔)
・アルミテープ
・アルミ棒(直径2mm)

 アルミ棒の太さなど、細かいことは気にしなくて大丈夫なはずです。

 作り方
・キャップに、アルミ棒が通るように穴を空け、アルミ棒を通し、適当に曲げます。
・アルミ箔を切り、アルミ棒に取り付けます。アルミ箔に電気が溜まると、2枚が開くようにするため、適度な間隔をあけて取り付けます。
・ペットボトルの周りに、アルミテープを貼り付けます。

 最初、左の写真のように、アルミテープを貼らない状態だったのですが、これでは、電気が溜まらなくても、ペットボトル自身の静電気によって、アルミ箔が引き寄せられてしまいました。そのため、アルミテープを貼り付けることにより、ペットボトル自身の静電気を逃がすようにしています。

 使い方は、キャップの上にあるアルミ棒に、電気が流れるように接続します。電気が溜まると、ペットボトルの中のアルミ箔が開くので分かります。

 問題点
 問題点は、一度、静電気を検出してアルミ箔が開いてしまうと、コンデンサのように電気を溜めてしまい、アルミの棒とアルミテープを通電させて放電しないと、アルミ箔が閉じないことです。アルミテープを貼るという応急処置的な解決策を採りましたが、ペットボトル自身が帯電してしまう根本的な問題の解決にはなっていません。
 試してはいませんが、リンス(髪の毛の帯電を防止する物質が含まれているものがある)や、静電気防止用の洗剤などをペットボトルに入れて振り、水を捨てて乾燥させると良いかもしれません。

 あとがき
 箔検電器を作ったのは、ネオン管では一瞬の点灯を見逃してしまうと、静電気が溜まっているのか分からないからです。実験で、ネオン管を使ってみて都合が悪かったので、急ぎ、箔検電器を作ったのです。
 箔検電器を使う実験とは、ケルビン発電機です。現在、製作中ですが、うまくいっていません。1年前から作ろうと思いつつ、ようやく、実行に移しています。(笑)
2004/07/20 MODELA

 MODELAを購入しました。近所でも取り寄せることはできるのですが、通販の価格に比べ、かなり高かったので通販で購入しました。私が購入した店が最安値ということもないと思いますが、ほぼ、これくらいの価格が底値だと思います。
Modela
 MODELAを購入したのは、手作業で形状を整える作業に嫌気がさしたからです。これを使えば、複雑で精度を要求される部品が必要になっても、自分で製作できます。それにしても、お金を掛けないことをポリシーにしていながら、こんな高価な機械を買ってしまうとは。(笑)

 スキャン機能を使ってみる
 切削に使うのが、本来の使い方ですが、3Dスキャン機能があるので、使ってみました。手ごろな物がなかったので、竹の切れ端をスキャンしてみました。右の図は、左の写真の竹をスキャンして、3Dモデルとして表示したものです。
竹の切れ端竹のモデル
 竹のふしのくびれも取り込めて、なかなかのものです。時間が掛かるのが大変ですが、何かのときには、役立ちそうです。

 あとがき
 Modelaの購入により、多少、本格的な設計を行っても、それを実現できるようになりました。まずは、静電誘導発電機の円板にCDを使えるよう、部品を作ってみるつもりです。しかし、そんな部品の製作に、Modelaは合わないと思った方は鋭い。(笑) 旋盤を買おうかとも思ったのですが、Modelaの方が応用が利き、なにより面白そうだと思ったのです。
2004/07/12 静電気モーター2

 静電気モーター(フランクリンモーター)の続きです。
静電気モーター2
 前回は、右の赤い端子を下の部分に付けることで端子の配置を90度にし、モーターを回しました。今回は、左右に配置しての実験です。これは、一般的な静電気モーターの配置です。
 前回は、コップの揺れが大きく、回転がスムーズではありませんでしたが、今回は、比較的、スムーズに回り、回転も速くなりました。

 回転の方向
 写真のモーターは、右回りに回転します。今回も、最初に勢いをつけなくても、スイッチを入れるだけで回ります。前回、そのために、わざわざ、配置を90度にしましたが、あまり、意味のないことだったのかもしれません。
 左回りに勢いを付けて、回転させると、しばらく、左回りに回転します。しかし、引っかかりか何かが原因で減速し停止すると、今度は、右回りに回転を始めます。
 回転に関しては、赤い線で示したアルミの部分(モーター電気を供給する部分)の状態が鍵を握るようです。写真のように、コップの円周に対して、垂直ではなく、やや傾きを与えることで、回転の方向を決めることができるようです。

 あとがき
 回転の方向を決めることができるというのは、何かに役立ちそうですし、モーターではなく、発電機に関しても発想を与えそうです。

2004/07/05 整理

 今回は、静電気モーター(フランクリンモーター)を整理しただけです。

 あとがき
 静電誘導発電機2号機を動かしていて感じるのは、1号機に比べて安定していることです。昨年製作した1号機は、この時期不安定で、発電できたり、できなかったりしました。ブラシとアルミの接触部分を拭いてやると発電することから、構造的な問題というより、接触不良が原因ではないかと思います。
 2号機では、接触部分を拭くことをしなくても、発電できます。2号機でも、しばらく、使っていないと最初に発電するまでに、時間がかかりますが、一度、発電するようになれば、その後は、問題なく発電し続けます。
 両者の接触部分の違いは、1号機はアルミの丸棒に対して導電性のゴムが接触するのに対し、2号機はアルミテープに対して導電性のゴムが接触します。この違いにより、1号機は導電性のゴムの磨耗が少なかったのに対して、2号機はアルミテープの端で削られ、磨耗が比較的激しくなっています。
 このことから、ブラシの接触部分には、放電により、絶縁物質が生成され、発電を阻害しているのではないかと思います。2号機では、その部分を削ってしまうために、メンテナンスなしに発電することが可能なのではないかと考えられます。
 磨耗による意外な副作用?
2004/06/28 静電気モーター

 静電気リニアモーターを作ろうとしたのですが、うまくいかないので、まず、静電気モーター(フランクリンモーター)を作ってみました。下の写真をクリックすると、動画が見れます。
静電気モーター  動画(2MB)

 作り方
10mm×10mmの角材を切り、次の長さの棒を用意しました。
15mm 2本
100mm 2本
120mm 3本
これを木工用の接着剤を使って、写真のように組み立てました。
銀色はアルミテープで、静電誘導発電機に繋ぎます。
静電気モーターの骨組み

次に、スチロール製のコップを用意し、底の真ん中に画鋲を刺し、セロテープで止めました。
スチロールコップに画鋲
棒の先端に、コップを乗せて軽く押すと、回ります。バランスが悪いときは、画鋲の位置を調整します。

アルミテープを用意し、適当な長さ(15mm×50mm)に切り、6枚をコップに等間隔で貼り付けました。

 動かす
 骨組みにコップを乗せて、静電誘導発電機に繋ぎます。骨組みのアルミは、コップのアルミに触れそうで触れない間隔に調整しました。このあたり、触れるのが良いか、触れないのが良いかは、いろいろ試さないとわかりません。
 スイッチを入れると、コップは回ります。一般的な静電気モーター(フランクリンモーター)では、どちらに回るのかわかりませんし、最初に手で回転させて勢いをつけてやる必要のあるものもありますが、私の製作したものは、スイッチを入れるだけで、一方向に回転するようです。
 コップが、骨組みのアルミに触れたり、離れたりしながら、いびつな回転をします。

 原理の予想
 回転する原理は、次のようなものと考えられます。
 骨組みのアルミに電気が流れると、それにコップのアルミが引き寄せられ、接触したときに、コップのアルミが帯電します。
 帯電すると、同じ極性(+、-)になるため、引き寄せられる力は失われ、逆に反発する力が生まれます。

 実験
 予想した原理が正しいのかを確かめるために、実験してみました。
 コップのアルミが帯電する必要があるのか、つまり、コップのアルミと、骨組みのアルミは接触しないと回らないのかを調べるために、コップのアルミにセロテープを貼ってみました。これで、絶縁されたはずです。
 結果は、回りました。

 次に、コップのアルミを外側ではなく、内側に貼ってみました。
 結果は、回りませんでした。コップは、骨組みのアルミに引き寄せられ、くっついた状態で動きません。

 元に戻して、回転する様子を観察すると、必ずしも、コップのアルミと骨組みのアルミが接触するとは限りません。むしろ、スムーズに回転しているときは、離れたままです。

 まとめ
 コップの内側にアルミを貼ったときには回らないことから、完全に絶縁すると回らないか、回りにくいようです。
 絶縁された状態では、引き寄せられる力は発生しますが、同じ極性になることによる反発力が発生しないことから、回らなかったと思われます。引き寄せられる力だけでも、骨組みのアルミをうまく配置すれば回るような気はしますが、確認していません。
 セロハンテープによる絶縁では、高電圧を遮るには、不十分だったのではないかと思います。また、接触しなくても回るのは、空気中を電気が飛んでいるのか、既に帯電して、反発と吸引が得られたためかもしれません。このあたりは、まだまだ、検討の余地がありそうです。

 あとがき
 骨組みのアルミの位置を、コップの90度角にし、コップに6枚のアルミを貼り付けたのは、骨組みのアルミと、コップのアルミが、2箇所同時に接触することがないようにするためでした。おそらく、この工夫により、最初に勢いをつけなくても回るのだと思います。ただし、この配置のために、コップの片側のみに力が発生するため、いびつな回転になるのかもしれません。骨組みのアルミの位置を90度ではなく、180度、つまり、対面に配置したほうが、スムーズに回るかもしれません。

 静電気モーターは、静電誘導発電機などという大掛かりなものを用意しなくても、普通の静電気、つまり、塩ビパイプを紙でこすって得られる静電気でも、動くようですから、興味のある方は、作ってみてください。こすって得られる程度の静電気なら、安心して実験できます。

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