太陽光発電システムの構成は、次の通りです。
- 100Wソーラーパネル 1枚(将来、2枚も考慮)
- バッテリー 1個(100Ah。将来、2個に増設も考慮)
充放電制御器(チャージコントローラー)は、発火の危険も伴う重要な機器のため、価格より、品質(メーカーの評判)を重視して選びました。
必要なスペックは、将来、200Wにする可能性を考えました。
最初は、100Wのパネルを1枚使います。
このクラスのパネルは、ほぼスペックが等しく、最大18V、5.5A程度です。
1枚であれば、これに合わせた充放電制御器を選べば良いことになります。
将来、2枚に増設して、200Wとした場合でも利用できる物を選ぶ場合は、2枚を並列にするか、直列にするかを考えます。
並列であれば、電圧は変わらず、電流が2倍になります。
直列であれば、電圧が2倍になり、電流は変わりません。
電圧を2倍にすると、12Vシステムから24Vシステムに変わります。
24Vシステムの方が効率は良いのですが、その場合、インバーターを12V、24V切り替え可能な製品にしておくか、将来、買い換える必要があります。
インバーターとの組み合わせを考えましたが、将来的にも、12Vでいくことにしました。
充放電制御器は、最大入力電圧が、20V以上。最大入力電流が、15A以上の製品を選ぶことにしました。
充放電制御器には、PWM方式とMPPT方式の2種類あります。
MPPT方式の方が効率が良く優れていますが、価格が高くなります。
MPPT方式では、EPsolarのTracer-2215BNを検討しました。
これは、12V/24Vシステムで兼用できます。将来、24Vシステムにしようと思っても、これは利用できます。
PWM方式では、DENRYO(電菱)のSA-BA20を検討しました。
結局は、価格差(SA-BA20が6,000円ほど、Tracer-2215BNが21,000円ほど)で、SA-BA20を選びました。PWM方式で充電能力が不足するなら、パネルを増やせば良いとの判断でした。
(参考)制作してみると、この考えは甘かったように思います。
スペック(メーカーHPより、引用)
型式
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SA-BA10
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SA-BA20
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SA-BB10
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制御機能 |
充放電
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システム電圧 |
12Vdc
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24Vdc
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最大入力電圧 |
25Vdc
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50Vdc
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動作可能最低電圧 |
6Vdc
|
8V
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||
太陽電池入力電流 |
10A
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20A
|
10A
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|
負荷電流 |
10A
|
20A
|
10A
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自己消費電流 |
2mA(平均値)
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負荷動作 |
常時出力
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|||
ナイトライト機能 |
無
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充電方式 |
3段階充電(バルク,吸収,フロート)
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充電電圧 |
14.4V
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28.8V
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フロート充電電圧 |
13.7V
|
27.4V
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過電圧保護 |
18V
|
36V
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低電圧保護 | 警告 | |||
エラー | ||||
復帰 | ||||
過温度保護 |
警告60℃,エラー80℃,復帰60℃
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バッテリータイプ | ||||
適合電線 | 最大 |
#12AWG
|
#10AWG
|
#12AWG
|
最小 |
#18AWG
|
#12AWG
|
#18AWG
|
|
接地 |
プラス接地
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温度補正 |
-30mV/℃
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-60mV/℃
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動作温度範囲 |
-20~60℃
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保存温度 |
-30~70℃
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湿度 |
5~95%RH(結露無きこと)
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寸法(W×H×D) |
91×55×29(mm)
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重量 |
65g
|
70g
|
65g
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標準価格(税抜) |
4,500円
|
6,650円
|
インバーターとの組み合わせは、問題ありませんでした。
インバーターは、FI-S263Aであり、
インバーターの過電圧遮断は、15.5V±0.5V。
コントローラーの充電電圧は、14.4V。
コントローラーの充電電圧 < インバーターの過電圧遮断
ですから、充電中の過電圧になり、インバーターの出力が止まることはありません。
バッテリーは、ディープサイクルバッテリー(M31MF)を使っていますが、問題なさそうです。
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太陽光発電システムを組み、それに合わせて使う機器を選ぶと、当初、考えていたより、消費できる電力は少なくなりました。
そのため、SA-BA20を使ってみて問題はありませんが、もう少し充電できないのかという思いがあります。MPPT方式の方が効率よく充電できるため、MPPT方式の充電器を選ばなかった後悔かもしれません。
具体的には、100W太陽光発電システムで、合計60W程度の機器を使っていますが、晴れていても、充電より、消費の方が多いように感じます。これは、使っているとき、満充電を示さないことから感じていますが、実際、バッテリーの電圧を測ってみると、バッテリーの電圧は満充電時より落ちています。
他のコントローラーとの比較ができないため、SA-BA20が優れているのかどうか判断できないことが、心残りです。